WEBVTT 00:00:00.000 --> 00:00:07.000 翻訳: Takamitsu Hirono 校正: Tomoyuki Suzuki 00:00:06.969 --> 00:00:09.197 私は人呼んで「トルネード追跡人」です 00:00:09.197 --> 00:00:11.716 風が巻き上がり 条件が良ければ 00:00:11.716 --> 00:00:15.159 車に乗って凶暴な嵐を追いかけます 00:00:15.159 --> 00:00:20.259 「狂ってる」と思いますか? かもしれません でも空の猛獣を追跡するのは研究のためです 00:00:20.259 --> 00:00:22.837 私が知っていることを 皆さんに紹介させてください 00:00:22.837 --> 00:00:27.730 トルネードは嵐の中で形成された 高速で回転する空気の柱で 00:00:27.730 --> 00:00:30.874 じょうご状の雲によって 地表へとつながっています 00:00:30.874 --> 00:00:33.382 トルネードが起こると 地表にあるものを引き裂き 00:00:33.382 --> 00:00:36.521 生命や土地・建物への大きな脅威となります 00:00:36.521 --> 00:00:40.258 そのため この現象に関する 研究が盛んに行われています 00:00:40.258 --> 00:00:44.986 しかし実際には トルネードの発生には 未解明の部分が多いのです 00:00:44.986 --> 00:00:47.371 あるトルネードを起こすための条件が 00:00:47.371 --> 00:00:50.188 別のトルネードを起こすとは限りません 00:00:50.188 --> 00:00:54.466 しかし トルネードの記録を始めてから 私たちは多くのことを学びました 00:00:54.466 --> 00:00:58.593 トルネードが空で起こりそうな時 兆候をどのように読み取るかなどです 00:00:58.593 --> 00:01:00.579 一緒に乗って行きませんか? 00:01:00.579 --> 00:01:05.035 トルネードは積乱雲と共に始まりますが ただの積乱雲ではありません 00:01:05.035 --> 00:01:09.854 その強力でそびえるような積乱雲は スーパーセルと呼ばれています 00:01:09.854 --> 00:01:13.698 高さ15キロ以上にも及び 00:01:13.698 --> 00:01:19.444 強風や巨大なひょう 時には洪水やすさまじい雷を起こします 00:01:19.444 --> 00:01:22.329 これはトルネードを生む種類の雲ですが 00:01:22.329 --> 00:01:26.328 トルネードの発生は ある特定の条件が重なった時だけなので 00:01:26.328 --> 00:01:31.217 嵐を予測する時に この手がかりを 計測して注目すべきです 00:01:31.217 --> 00:01:35.495 トルネードが成長するためには まずは上昇気流が必要です 00:01:35.495 --> 00:01:38.261 全ての嵐は 雲の副産物である 00:01:38.261 --> 00:01:40.361 (水分の)凝結と共に形成されます 00:01:40.361 --> 00:01:42.392 凝結によって熱が解放され 00:01:42.392 --> 00:01:46.676 熱は強い上昇気流を起こす エネルギーとなります 00:01:46.676 --> 00:01:50.021 凝結が起こるほど 嵐雲は大きく成長し 00:01:50.021 --> 00:01:52.808 上昇気流もより強いものになります 00:01:52.808 --> 00:01:57.369 スーパーセルではこの気塊の上昇力は 特に強いものです 00:01:57.369 --> 00:02:01.957 大気が上昇すると方向を変え もっと早く動き始めます 00:02:01.957 --> 00:02:05.037 最後に嵐の底面部分での 水分が多いときには 00:02:05.037 --> 00:02:07.781 巨大な雲の土台が形成され 00:02:07.781 --> 00:02:11.451 ここまでに至ると 後にトルネードに 持続力を与えます 00:02:11.451 --> 00:02:15.574 もしこれらの条件が整っていると 嵐の中に囲まれながら渦が発達し 00:02:15.574 --> 00:02:20.520 幅と高さをもった回転する空気の管が形成され 上空へと引き上げられます 00:02:20.520 --> 00:02:22.844 メゾサイクロンと呼ばれるものです 00:02:22.844 --> 00:02:25.277 外側の冷たく乾燥した下降気流は 00:02:25.277 --> 00:02:28.106 メゾサイクロンの背後を取り囲み始め 00:02:28.106 --> 00:02:31.229 後方下降流と呼ばれるものになります 00:02:31.229 --> 00:02:34.547 こんな展開は 通常はおきませんが 00:02:34.547 --> 00:02:38.539 メゾサイクロンの内側と外側の大気の間に 激しい温度差を生み出し 00:02:38.539 --> 00:02:42.680 トルネードを成長させる 不安定の度合いを高めます 00:02:42.680 --> 00:02:45.558 メゾサイクロンの下の部分は狭くなり 00:02:45.558 --> 00:02:48.240 風速が増します 00:02:48.240 --> 00:02:51.539 もし これは稀な「もし」ですが じょうご状の空気が下降しながらも 00:02:51.539 --> 00:02:55.412 親雲の底面にある 広範囲な湿った雲底とぶつかると 00:02:55.412 --> 00:02:58.990 親雲を取り込んで 壁のようにそびえる回転する雲となり 00:02:58.990 --> 00:03:02.826 親雲と地面の間の架け橋になります 00:03:02.826 --> 00:03:05.406 そして回転する雲の筒が 地面に達した瞬間に 00:03:05.406 --> 00:03:07.628 トルネードになります 00:03:07.628 --> 00:03:13.359 多くは小さく短命で 風速100キロから180キロ程度ですが 00:03:13.359 --> 00:03:18.609 ものによっては1時間以上も続き 風速が320キロ程度になることもあります 00:03:18.609 --> 00:03:21.030 トルネードは美しく 恐怖でもあります 00:03:21.030 --> 00:03:24.335 皆さんの町が 通り道にある場合は特にです 00:03:24.335 --> 00:03:27.700 その場合には誰も トルネード追跡人の私でさえも 00:03:27.700 --> 00:03:30.765 事象が展開する様子を見て 楽しむことはできません 00:03:30.765 --> 00:03:34.578 しかしトルネードも 全てのものと同様に終わりがきます 00:03:34.578 --> 00:03:38.266 温度差がなくなり 状況が安定したり 00:03:38.266 --> 00:03:40.214 大気中の水分がなくなると 00:03:40.214 --> 00:03:45.641 ひと時強力だった親雲も勢いを失い トルネードを内側へと引っ込めます 00:03:45.641 --> 00:03:50.485 そうなっても気象学者や 私のようなトルネード追跡人は 00:03:50.485 --> 00:03:55.800 積乱雲が長いロープを再び下ろさないかと 警戒状態で観測を続けるのです